4ミリオン・メンデルスゾーンのことと宗次さんのこと
我が家も無事夏休みが終わり、通常運転に戻りつつあります。9月1日が始業式だと思っていたら、うちのところは8月末の月曜日から始まっていました。
ところで、記事にするのが遅くなってしまいましたが、TwoSet Violinの登録者数400万人突破記念、Brettによるメンデルスゾーンのバイオリンコンチェルト生放送(4Mil Mendelssohn )の詳細が告知されました!
詳細はコチラ↓
公式ホームページよりも、インスタの方が更新が早くて情報収集にオススメです。
日時:2022年11月16日(水)
開演:日本時間 午後8時30分
場所:シンガポールのヴィクトリアコンサートホール
- YouTubeチャンネルでライブストリーミング放送
- タリシオオークションからストラディバリウスを2挺貸与
- EddyとBrettの二人で、バッハ作曲2つのバイオリンのための協奏曲も演奏!
ストラドを2挺貸与してくれるタリシオオークション( Tarisio )は、この春にオークションに出された Da Vinci の動画で協力してくれたところですね。↓
このダヴィンチ、6月に当時の円換算で約20億6千万円で落札されたんですよね。
この記事によると、カレーハウスCoCo壱番屋の創業者宗次徳二さんが所有していた楽器ということです。そうだったんですね…。日本ヴァイオリンが管理を委託されていたようです。この日本ヴァイオリン協力の動画にも出てきてたんじゃないですかね…?すみません、細かいところまで検証できていないのですが…どなたかわかる方いたら教えてください。
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ところで、この宗次徳二さん。ヴァイオリンというか、クラシック愛好者はよく耳にする名前だと思います。よく知る方にとっては当たり前のことなのかもしれませんが、私は上のヤフーニュース記事のコメントを読んで、どのような方なのか初めて知りました…。そしてウィキペディアを読んで涙しました…。
名古屋の「宗次ホール」には、うちの母がよく足を運んでいて、LINEで写真やレポートを送ってくれます。長女が「音教」からもらってきた桐朋のパンフレットにも、2021年完成「桐朋学園宗次ホール」が華々しく載っていました。(隈研吾建築事務所設計!)
この「宗次」さん、一体何者なのだろう…?きっと先祖から立派なものすごい資産家で、クラシックが趣味で、私財を注ぎ込んでいるんだろうな…。そんな先入観がまずありました。
ところが、思っていたような方とは、全く違いました。
ウィキペディアをまとめると、宗次徳二さんは、出生後間もなく孤児院に預けられ、3歳の時に養父母の養子となりますが、ギャンブル好きの義父に耐えかねて養母は失踪を繰り返し、時には養父の虐待を受け、雑草を食べるほどの極貧の生活を15歳まで続けたそうです。15歳の時に養父が亡くなってから、養母と暮らすようになり、登校前に豆腐屋でアルバイトをしながら、高校の商業科を卒業されました。
ものすごく苦労した方だったのですね。
高校1年生の時に「N響アワー」でメンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲を聞いて以来、クラシックがお好きになったそうです。
メンデルスゾーン!!
高校1年生ということは、お養父様が亡くなり、これまでの生活から解放されて、ようやく自分の人生を歩める…そういう気分だったのではないでしょうか。(お養父様のことは大好きだったと、別のインタビューでおっしゃっていますが、そういうところにとても人間味というか、人情を感じます。きっとお養父様と一緒の楽しい思い出がたくさんあったのだと思います。)
それにしても、ここでもし、流れてきたのがメンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲でなかったら…ひょっとしたら宗次さんの心はそこまで動かされることはなかったかもしれません。それくらい、この曲には力がありますよね。たった2小節足らずの前奏から、いきなりサビが始まりがっちり心を掴まれる大バラードのような…。(よくわからない喩えで申し訳ありません)
宗次さんは、単なる資産家ではなく、若くして厳しい境遇で育ち、苦労を重ねた上で、最も感性が豊かな頃に音楽に心を救われたのでしょう。だから、音楽に恩返しをしようと私財を注ぎ込んでいらっしゃるのかもしれません。
宗次さんのことがもっと知りたくなったので、ぜひ著書を読んでみたいと思いました。
NPO法人イエローエンジェルというのも、宗次さんが作ったもので、理事長をされています。才能ある音楽家にストラドなどの名器の貸与を行っていて、よくこのNPOの名前が出てくるのですが、他にもホームレス支援など慈善事業を行っているようです。HIMARIさんの分数ヴァイオリンも宗次さんからの貸与なんですよね。お金ってこういう使い方をされてほしいものだな、と、庶民は心から思います。
ダヴィンチを売却することにしたのには、どういったいきさつがあったのでしょうか…。数年前にあったという追徴課税が関係しているのかもしれませんが…。
ともかく、才能ある音楽家に、世に二つとない名器が与えられる…。それによって音楽家だけでなく、我々聴衆が受ける恩恵は計り知れません。
宗次さん、ありがとうございます。クラシック音楽を好きになって下さって、ありがとうございます。そしてN響アワー。日本最高峰の音楽を、一般人が聴く機会を提供し続けてくれて、ありがとうございます(NHKは公共料金化すればいいと思います)。そしてメンデルスゾーン!素晴らしい音楽を残してくれてありがとうございます。
そんなメンデルスゾーンのヴァイオリンコンチェルトを、この度初めてフルオーケストラをバックに、しかもシンガポールを代表するプロオケをバックに、演奏するTwoSet Violinですが、World Tourの予定地にまだ日本の都市名は見えません…。
でも…こう見てくると、日本公演は宗次さんのお力があれば実現できるのでは…という気がしてきました。ホントに、手紙でも書いてみようかな…。名古屋の宗次ホールか、東京の桐朋学園宗次ホール…!才能ある若い演奏家に演奏の機会を与え、聴く人にも日常的にクラシック音楽を楽しんでほしい、という宗次さんの理念と、TwoSet って、通じるものがあると思います。
勝手に妄想しているだけですが…。何かできることはないかな、といつも考えています…。
ちなみに私はカレーが大好物で、家系からインドカレー、タイカレー、欧風カレー、キーマカレー、スープカレーまで食べ歩きをするのが若い頃の趣味でしたが、ココイチのカレーも大好きで、日本へ帰ってからもう2回食べています。もっと食べよう!!