国語の教員でしたが、アメリカで子育てをして、日本に帰国しました。

高校の国語科教員を退職し、長女が1歳の時に渡米し、2022年に帰国しました。3人目も無事出産しました。

「かながわ音楽コンクール」の本選を見学してきました(バイオリン部門)

この間、「かながわ音楽コンクール」の本選を見学してきました。

 

長女が、アメリカにいた頃から「コンクール(competition )」とか、「検定」とか、「オリンピック(!)」とかいったものに興味を示しており、「金のメダルかカップが欲しい!」とずっと言っていたのです…。親友だったお友達が体操のコンペティションカップもらってたのが羨ましかったみたいです。

 

長女には、そんな実力があるものが何もないし、何するにしてもいちいち遠出しないといけないし、英語でどうしたらよいのかも全くわからないので二の足を踏んでいたのですが、日本へやって来てから少しやる気が出てきました(私の)。

 

英検や漢検は、確かメダルやトロフィーがもらえるわけじゃないし…。唯一ずっと続けているものといえば、バイオリンのみ…。それでも厳しい世界というのは十分理解しています…。

ちなみに、漢検は10級から受けていこうと思っています。英検は、まだ精神年齢が達していないように思うので、時期がきたら4級あたりから受けていこうかなと思います。

 

いろいろ調べたところ、「かながわ音楽コンクール」の本選が、明日、あるらしい!と気づき、小学1,2年生の部の課題曲がちょうど今取り組んでいるザイツの2番だったこともあり、行けない場所でもないので、野次馬として見学してくることにしました。ちなみに、私自身はバイオリンのコンクールは未経験で無縁の人生でした。中学の時のブラスバンドと、教員時代の副顧問だった合唱部でのNコン参加(毎回予選落ち)くらいです。(どうでもいいですが、N コンも金賞受賞して全国行くような高校はどこも超進学校だったり音楽高校で、難解な現代曲を自由曲に持ってくるんですよね…)

 

かながわ音楽コンクールといえば、全国レベルのコンクールではない(のかな?)とはいえ、「かな先生」がこの動画↓で「レベル高い」と、おっしゃっていたコンクール…。(先生は今休養中とのことですが、ゆっくり休んで回復されることを祈っています!)


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↑この動画内で、自分のレベルの見極め方として「課題曲」を指標にする、とあったので、課題曲が今取り組んでいる曲なら、「全く無理、ということもないのでは!?」という淡い思いを抱きました。(後から思い返してみると、全くトンチンカンな考えでした!)

 

次女はというと、全くバイオリンに興味がわかず、今回も見学を断固拒否…!なので、ひさしぶりに長女と二人でお出かけでした。長女は前日からとっても楽しみにしていて、ワクワクルンルンでした。

 

始まってみると、さすが本選でした。

 

5,6歳の「幼児の部」は、鈴木の1,2巻から任意の曲…というのが課題曲でしたが、「この子達、絶対もう4,5巻とかそれ以上の曲弾いてるわ」というのがありありとわかり、ビブラートやスピッカート、ポジション移動を堂々と見せつけてくれました!ブラボー!!

 

同じようなことは1,2年生の部にもいえて、よりその傾向が顕著でした…。

 

「かなコン」は、「技巧より感性」が合言葉らしいのですが、「技巧なくして感性の表現は不可能!」との思いを新たにしました。ましてやその感性のみを「評価」することは不可能です。紀貫之在原業平を「その心あまりて詞(ことば)足らず」と評したように、有り余る感性に技術が追いつかない…そういうところをコンクールで評価することは難しいと思います。だから、その感性を技術によって表現しなければなりません。

 

おそらくこのコンクールは、課題曲を易し目に設定することで、参加者の裾野を広げ、収入源となる参加費を少しでも集めたいところなんでしょう。やたら高難度な曲を弾く参加者ばかりが入賞するような事態は避けたいということもあるのでしょうか。でも結局入賞するのは、高難度な曲を弾いているような参加者なんですよね…残念ながら。

 

たとえ本選に出られるのは一握りの人達だとしても、予選で敗退するたくさんの人達の参加費でコンクールは成り立っているはずです。3度目のホール演奏となる本選の開催費用は、1,2度の予選で去ったあまたの参加者の参加費から成り立っている…。でも、たった一度のコンクール予選にでも、それに向けて努力したことや、講評から得られる子ども達の成長は、何ものにも代え難いはず…。

自分の子が出ているわけではないのに、なぜかそんな風に思いを馳せてしまいました。

 

さて、総勢5名のprodigyの皆さんのザイツの2番を聴かせていただきました!もうすごかったです。長女も大興奮!今回、楽譜持参で聴いたら、とっても勉強になり、長女の意欲もアップしました!

 

最近のTwoSetの動画に、世界中から授業料無料で才能をかき集めるという「カーティス音楽院」への入試チャレンジとレッスンの動画がありましたね!

(ところで、アメリカの大学や大学入試に関する記事をずっと書いていますので、いつか公開したいなと思っています!)


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↑この動画でのEddyの受けたレッスンにあるように、コンチェルトのソロの出だしの強弱記号は何か、というのは意外と盲点な気がします。ザイツの2番は… p (ピアノ)です。とはいえ、オケ時代に、「コンチェルトのソロは pでも ff で弾き、オケ は ff でも p で弾かないといけない」というアドヴァイザーの先生の言葉も思い出しましたが。(役割の問題の話だと思います)

 

とにかく、私はてっきり出だしは f だと思い込んでおりました!そして、 p で表現した出場者は1名だけだったような気がします。その出場者の方は譜面に忠実な上に表現力も豊かで、音色も美しくて、私は現時点でまだ結果を知らないのですが、おそらく1位だったんじゃないかと思います。(結果は、当日の会場以外では、神奈川新聞紙上で結果発表とのことで、まだオンラインで公表されていません)

 

当日は、3,4年生の部まで見学して、会場を後にしました。長女は、中学生の部や高校生の部のチャイコフスキーが聴きたい!(←大好きな曲なのに生で聴いたことがないので)と譲らなかったのですが、今回は時間の関係で断念しました。また何かチャンスがあったら聴きに行きたいと思います。そして、「高校生くらいまでにチャイコフスキーのコンチェルトを弾けるようになりたい!」という目標ができたようです。(どうしたらいいんだろ…?とりあえず、高学年でブルッフモーツァルトのコンチェルトが弾けないといけないようです汗)

 

コンクールや、これからのバイオリンとの付き合い方は、長い目で見ると進路にも関係してきます。ただ今絶賛五里霧中です!自分の考えをまとめるためにも、近々記事にしたいと思っています。