国語の教員でしたが、アメリカで子育てをして、日本に帰国しました。

高校の国語科教員を退職し、長女が1歳の時に渡米し、2022年に帰国しました。3人目も無事出産しました。

市民オケに長女と参加しました。

アメリカでは「コロナはもう終わった!」とばかりに夏が始まりましたが、当然のように感染者は増える結果となっています。マスクもワクチンも嫌という人が一定数いるので、仕方ないですね、自由の国は。と書いていたら、何とマスク義務化に反対のテキサス州知事がコロナ陽性とか。もうノーコメントです…。日本もついに感染急拡大しているようなので、何とかヤシマ作戦のごとく耐え忍んでしのいでほしいです。日本ならそれができるはず!

 

さて、この夏、超ローカル地元密着の市民オケ、(というか町民オケとでもいうべきかもしれません)が、誰でも練習に参加できる屋外イベントを開催してくれたので、長女と参加しました。週に一回、計4回の練習がありました。

 

登録するだけで参加費は無料。しかも我が家からすぐの公園でした。基本的に立って演奏するようで、譜面台と、座りたい人は椅子も持参とのことでした。これは自由そう。長女と参加しても大丈夫なんじゃないだろうか、次女も近くに座っていればいいんじゃないだろうか、なんなら三女もおんぶしていてもいいんじゃないだろうか。瞬時に「できるかもしれない」イメージが頭の中を駆け巡りました。(これができないと、何も手を出さないことにしています)

 

私はバイオリンの楽しさ、音楽の楽しさを、オーケストラで初めて知ったので、長女にも早いうちにその楽しさを感じてもらいたいなと思っていました。でも、ユースオケでも小学校高学年くらいにはなっていないといけないだろうし、そもそもオーケストラの曲を弾くのはまだ難しいと思っていたのです。あんな細かい音符、まだまだ読めないし、オーケストラの曲は長いから、暗譜とかも無理だ、と。周りに迷惑はかけられません。

 

だから、思ったよりも早くやって来たこのチャンスに胸を躍らせました。こんなにゆるそうなオケなら、弾けてなくてもいいんじゃないかな!?

 

この市民オケは、メインとなる中・上級者向けのオケの他に、初心者向けのオケもあって、楽器を始めて3年以内の人はこちらに入れます。それでも基本的には小学校4年生からとのことなので、小1を終えたばかりの長女にはまだ早いかなとも思ったのですが、今回は屋外で、オーディションも無し、登録したら誰でも参加可能とのこと。母親の私と一緒なら安心、ということで二人で参加してきました。正確には4歳次女も近くに座って、0歳三女はおんぶで、4人で参加。夫はちょうど忙しい曜日だったので結局一度も見にも来られませんでしたが、家から聞こえるくらいの距離でした。

 

各自、共有された楽譜をダウンロードして印刷し、当日楽器と譜面台を持って集まるだけ。配置も自由。前に行きたければ行ってよし!1st弾いても2nd弾いてもOK!

 

長女が練習しやすいだろうということで1stを選択。人生初のいわゆるストバイでした。1stの楽譜って、音域高いし音符は細かいし、私なんかは弾けないんです、通常は。でもそこはさすが初心者向けオケ。1stバイオリンでも、ほぼファーストポジションだけで弾ける楽譜でした!簡単な1stなんて、気持ちいいだけじゃないですか!

 

毎週3、4曲を指定されて、楽譜を印刷してリハーサルに臨みます。ただその連絡が二日前とか毎回直前すぎて、長女は一曲を仕上げるので精一杯でした。たった1曲だけど、長女はとても楽しかったみたいで、最初は緊張して参加も渋っていたのですが、1回目が終わる頃には「帰りたくない〜」と言うくらいでした。実際のところ、参加者はほとんどが成人?で、明らかな子どもは誘ってくれたお友達親子くらいで、それでも長女より4歳年上のお姉さんでした。

 

2回目からは、長女は自分のタブレットでビデオを撮って、家でも繰り返し聴いていました。正直いってとても聴いていられないくらいの音で(私の音が一番大きく入っている)、私が通っていた中学校のブラバンみたいな音がしていました。でも、「この曲すごくカッコイイ」「聴いていると楽しい!」と目を輝かせる長女を見ると、やめなさいとも言えずにそのままにしておきました。楽しいならよかった。色々な楽器を間近で見ることができたのも、ほぼ初めての経験だったようです。色々な音が鳴っている中で弾くのは楽しいというのはよく分かります。

 

私がオーケストラにこだわる理由は、音楽の楽しさを一番感じられるという以外に、以下の5つの点が学べるというところにあります。

 

大勢とコミュニケーションを取りながらより良いものを作り上げること

時間を守ること(普段の行動から演奏面まで)

約束を守ること(普段の行動から演奏面まで)

全体の中の自分の役割を認識し、責任を持つこと

どんな小さな仕事にも、それをしている人に敬意を払うこと

 

はい、たいていオケじゃなくても学べることばかりかと思います。

そうです。スポーツとか、委員会とかでも、何かの組織の中で、何かをしようとすると、必要になることばかりだと思います。だから、何でもいいんです。音楽にこだわらなくても。今後何かをやりたいと思った時に、そこで身につけられればいいのだと思います。私個人が、スポーツが苦手なのと、スポーツの人間関係がよくわからないだけなのです。

 

ただ、個人の技を極めようとするばかりに、自分が自分が…と自分で精一杯になったり、他人を蹴落とすとか、そういう発想にはなってほしくないなと思っています。だから、個人競技よりは団体競技でぜひとももまれる経験を、子どものうちにしてほしいです。そして、勉強でも、音楽や趣味でも、何のためにやっているのか?と疑問に思ったときは、「ひとのためになるから」と臆せず言える人になってほしいと思って子育てをしています。もちろん楽しいことは大事で、それが第一でもいいのですが、何でも「それが人の役に立てないか?」という視点を持って行動できると、おのずと道が開けてくると、今はそう思っています。このへんはもう少し詳しく書かないと誤解を招きそうなのですが、まだ自分も勉強不足なので、そのうち書きたいなと思っています。

 

この夏のオーケストラ体験が、長女はとても楽しかったようなので、今後6歳以上もワクチンを受けられるようになれば、またいつかどこかに参加させてみたいなと思っています。