バイオリンの先生探しの旅…「スズキ」と「音教」を見学しました。
ついに良いバイオリンの先生に出会えました!そして、それとはまた別の話なのですが、このたび、長女(7)は、桐朋学園大学音楽学部附属子どものための音楽教室、いわゆる「音教」にも入室してしまいました。今日は、そこへ至った経緯を書きたいと思います。
日本へ引っ越してから、何より心配だったのが、子ども達のバイオリンです。なぜだか学校のことよりもまず、このことが気がかりで、家の近くをネット検索し続けていました。なんだか、早く見通しが立たないと私自身が不安だったのと、このままレッスンが無い状態が続くと、子ども達の気持ちがバイオリンから離れてしまいそうに思えたからです…。日本は楽しいし、刺激も多くて…。英語よりもなぜかそっちの方が心配で、とにかくなんとかしないと…と焦っていました。
我が家が望むバイオリン教室の条件は、
- 気難しくてほぼ初心者の次女も、一緒に通えるところ(というか面倒見てもらえるところ)
- 三女も連れて行ける距離や環境
- 長女が希望しているコンクールや検定へ向けた指導をしてもらえるところ
といったものでした。
1と3を同時に満たすお教室が果たして見つかるかどうか…。
通える範囲では、スズキ、クロサワ、島村、ヤマハ…などが検索でヒット。バイオリン教室として「子どものための音楽教室」もヒットしたのが意外でした。ここってそもそも、通いたければ通えるようなところなんでしょうか…?
個人の先生は、ネット検索ではなかなか近くには見つけられませんでした…。
とりあえず体験レッスンは無料!ということで、行けそうなところに申し込んでみました。スズキと音教は体験できそうでしたが、島村は現在満席でウェイティングリストも長いそうで断念。クロサワとヤマハは歩く距離が長くなりそうなので、とりあえず問い合わせは後回しにしました。
以上のような経緯から、一見対極に位置するような二つの教室「スズキ・メソード」と「音教」を見学、体験することになりました。
スズキ・メソード
我が家から割と通いやすい場所にありました。先生はベテランの先生でした。
アメリカで録音された音源なども使用してのレッスンでした(英語で先生が喋っていました)。アメリカでは本当にメジャーですからね…。
体験レッスンの前後の、見学させていただいた生徒さん達は、始めたばかりの4歳や5歳のお子さん達でした。公文のおけいこバッグを背負っていたりして、皆さん教育熱心なご家庭の印象です。
ここは生徒さんも多そうで、この先生は現在空きがありませんでした。新しい先生に見てもらえるかもしれない、とのことで、後日改めて新しい先生の体験レッスンを予約しました。
後日レッスンしていただいたのは、お若い男性の先生(爽やかイケメン)で、とっても優しくて、教え方もわかりやすく、長女は気に入ったようなのですが、次女は女性の先生の方がいいらしく、保留になりました。
スズキは良くも悪くもスズキなので、「おけいこ」としてスズキの研究科まで進むのを目標にしても良いのですが、長女が希望しているコンクールや教本に無い曲、検定の指導をリクエストすることはできないんだろうな…という印象です。
きいてみてもよかったのでしょうが…ここまでガチガチの支部のお教室は初めてだったので…。何というか、「スズキの方針に従っていただきます」という雰囲気を感じました。アメリカで通っていた教室は、「スズキ式」というだけで、おそらく正式に加盟していないのではないかと思われました。だから、結構先生色が強く出ていたのかもしれません。オンラインでアメリカの先生に言われた「読譜の継続」も、このお教室ではなかなか言い出せませんでした。
ただ、スズキは誰でも楽しく弾けるようになるので、これからバイオリンを始める次女や三女にとっては、通い続けるのに良いと思いました。
でも…次女三女と、長女は別のところに通う…というのは現実的に無理!そこまではしてあげられない…!できればまとめて全員面倒見てくださる先生が理想…。ということで、先生探しの旅は続きます…。
桐朋学園大学音楽学部付属 子どものための音楽教室
怖いもの知らずというか、身の程知らずというか、無知に任せて見学を申し込んでみました。長女と次女が同じ曜日に通えそうだったのと、ここが我が家から一番通いやすい音楽教室だったからです。音楽教育界の鉄緑会といいましょうか…SEGといいましょうか…。とにかくハイレベルなイメージでした。
以前記事に書かせていただいた、グラミー受賞の徳永慶子さんや、昨年のショパンコンクールで脚光を浴びた反田恭平さん、小林愛美さんも音教出身者…。教室の入り口にこれらの方々の新聞記事が貼ってありました。
先生にお話をきくと、ピアノやバイオリンは、入学後に希望があれば先生を紹介する、とのことで、ここの先生につくことが必須という感じではありませんでした(ここの教室の場合)。もう既に誰か先生についていて、ソルフェージュをこの教室で強化する…というお子さんが多いようでした。
入室するためには、「入室試験」があります。見学時にこの入室試験の案内と検定料振込用紙をいただき、正直ビビってしまいました。次女の幼稚科は、試験といっても、希望すればたいていは入れるような雰囲気なのですが、長女の初等科は、ソルフェージュの基本的な知識が必要です。検定に合格後、バイオリンの先生を紹介してもらえる…とのことで、「時間がかかりそうだな…ていうか、その検定とやらまでにレッスンが必要なのでは!?と思いました。検定には実技試験(つまりバイオリン)もあります…。まあ、入れるかどうかもわからないから、とりあえずは長女がどこまでやりたいか、できるのか、やってみてから考えようということにしました。
幼稚科の見学
まずは、次女の幼稚科の体験から。待っている間、長女は別の空き教室で宿題をしていました。幼稚科といっても、もう年長。ト音記号の場所をマグネットで貼ったり、「トって何?」のような質問にすかさず「ソ!」と答える子ども達に圧倒されました…!
座学だけではなくて、歌ったり、手を叩いたり、ハンドベルやバラバラの鉄琴?で和音を感じたりと、五感をフルに使ったクラスで80分(長い!)があっという間でした。明らかにみんなピアノを習っているようで、先生が弾くピアノに合わせて動かしている手の動きがレベルの高さを物語っていました(汗)。
次女もよくわからないながらも積極的に手を挙げるなど参加して楽しそうにしていたのですが、後で感想をきいてみると…まさかの「行きたくない」…。やはり自分は場違いなことに気づいてしまったか…。せめて4月のはじめからでも通えていれば…。こういうのは本人が希望しなければ通っても仕方がないので、入学は様子見することに。
初等科(1−3年生)の見学
次女のクラスが終わる頃には、長女のクラスが始まっていました。中を覗くと、ホワイトボードには
「ゲードゥア」「エフドゥア」「アーモール」
といった文字と和音の音符が…!!これはチンプンカンプンに違いない!!こんなところに送り込んで、ごめんよ長女!!後悔の念に苛まれながら、次女と遊びながら待つ事90分(長い!!)、終わって出てきた長女の第一声は、
「楽しかったー!」
楽しかったの?これから通いたいの???前半の座学はやはりチンプンカンプンだったそうなのですが、後半みんなで歌ったり、手を叩いたり、体を動かしたのが楽しかったそうです。
クラスの他の子も、すんなり長女を受け入れてくれたようで、「バイバイ長女ちゃーん!」とみんな手を振ってくれました。男女半々くらいの人数比でした。音楽好きなお友達ができるのは、良い効果が期待できるかも…?
先生からは、「これまでクラスでやった内容に追いつけるように、個別で補習を受けてもらい、その後検定を受けて正式に入学という流れになります」と説明を受けました。補習がどの程度必要なのかは、やってみないとわからないとのこと。
長女にきいたら、「やる!」とのことだったので、とりあえずお願いすることにしました。マンツーマンでソルフェージュを教えてもらえるなんて、かえってありがたい機会です。その後1ヶ月間ほど補習を受けて、検定の日を迎えました。この間に、後述するバイオリンの先生との出会いがありました。
検定といっても、まだ学年が小さいので、実技として習っている楽器の演奏を先生達の前でして、あとは通常クラスに合流してきちんと参加できているか、理解しているかを見て、合否を決めるとのことでした。ちょっとホッとしました。この「検定」がどのようなものかは、受ける学年や教室にもよるのかもしれません。音高、音大受験生や、総本山である仙川教室では、もっと厳しい本格的な検定なのかもしれません…。
通常クラスに合流して数週間経ちましたが、長女は毎週楽しく通っているようです。アメリカにいたら、なかなかこういう教育を受けさせる機会もなく、気力も湧かなかっただろうなと思います。
ちなみに、小林愛美さんの高校生の時のインタビューが教室のHPに掲載されていますが、掲載されている皆さん当時の時点で凄すぎて言葉にできません…。現在、皆さんがワールドワイドにソリストとしてご活躍中です。長女のクラスメイトにも未来のソリストが…!?そういえば、小林さんは、桐朋卒業後、TwoSetが「お断り・笑」された米カーティス音楽院に進まれています。
ようやく個人の先生に!
実は、以前書いた「かながわ音楽コンクール」見学の後、Instagram上に、上手なお子さん達の情報がたくさん発信されていることに気付きました。(TwoSetだけじゃないんですね!)
で、ひょっとしたらバイオリンの先生もこれで見つかるかもしれない、と思い、探してみたところ、見つかりました!インスタすごいです。1と3を満たしてくださる先生、見つかりました!お会いしてみると、思った通りの素敵な先生で、次女も楽しんで通ってくれて、条件2の距離は正直大変なのですが、電車も座って通えたのでまあ大丈夫かな?と思います。
この先生にザイツの2番を仕上げていただき、音教の検定で演奏しました。
親の私もびっくりするくらい、緊張してはいましたが、堂々と弾けるようになって、「音程が良い」との講評をいただきました。まあそこ以外、あまり褒めるところがないのですが…。スズキの先生にも音程を褒められましたし、もうその点は親の私の出番はないです…。
そして先日、新しい楽器を選びに行きました。長女は、まだ10分の1を使っていたのです。この記事の時に買った楽器です…。↓
今から約二年前…。
新しい楽器については、また別の記事にしようかなと思います。インスタにも写真など上げようと思っているので、フォローしてみてください。(主に情報収集用なのですが…)
@nicota_vn
で、一体何を目指しているの???
さて、バイオリンのコンクール、検定を目指し、ソルフェージュまで始めてしまい、一体何を目指しているのか?と思われるかもしれません。別に、音大を目指しているわけではないのです。ではなぜ、ここまでするのか?その答えは、これから書いていこうと考えている、「海外の大学進学」に関わっているのです。いるんじゃないか…と思います。まだ研究中なんですけれども…。
間もなく開始予定のシリーズ「『タイガー・マム』は何を目指す?」をご期待ください(笑)!!