国語の教員でしたが、アメリカで子育てをして、日本に帰国しました。

高校の国語科教員を退職し、長女が1歳の時に渡米し、2022年に帰国しました。3人目も無事出産しました。

右側通行の車生活その1 (半分以上愚痴)

自分の右側通行の車生活を振り返ってみました。状況は良くなってきているので書くのですが(運転できるようになったのはひとえに夫のおかげです、夫には大感謝です)、今回は半分以上愚痴です。気分のすぐれない方は、余計気が滅入る可能性がありますので、ご注意ください。

 

免許取得まではおおむね順調

アメリカは、ニューヨークのマンハッタンにでも住んでいない限り、生活する上で車は必須らしいです。日本でも大都市以外はそうですよね。私は地方都市のベッドタウン出身なのでよくわかります。ただ、免許取るのが東京出てからだったので、ペーパードライバーになってしまっただけなのです。

私もある程度は覚悟の上で、日本から出る前にゴールド免許を握りしめ、自動車教習所のドアを叩き、ペーパードライバー教習を受けたのです。(高速教習は受けそびれてしまったけれど)

 

渡米して約1ヶ月経った7月の末。

何とか筆記試験に続いて翌週実技試験に合格し、さらにその翌週あたりに免許交付所へ行って(長いこと並んで)現地の運転免許を取得しました。ここまでは、割と順調に進みました。自分もやればできるじゃん!と自信が付いてきた頃でした。

しかし、ここからの道のりが長く辛い暗闇のトンネルでした…。

 

運転する気が起きるまで

都市部から郊外へ引っ越し、それと同時につわりが始まったのです。

夫からは、せっかく実技試験パスしたばかりなのだから、たくさん乗らないと慣れないぞ、とつつかれるものの、新しい環境と吐き気、体調の悪さにより、何事にも積極的になれない日々でした。

周囲は車の交通量も多くなく、練習するには最適です。しかし、近郊の都市部へ行くには絶対に高速道路(無料のフリーウェイ)に乗らなければならないという環境です(詳しくは書けませんが、これはもう絶対なのです)。

最初はいたわってくれた夫も、元来せっかちなので、ことあるごとに運転をするよう勧めてきます(夫の車は購入済)。この人は、車(というか機械)と運転が苦にならない人種です。正直いって、つわり中に一番辛かったのが、この運転しなきゃという脅迫観念でした。

理性では、周りは交通量も少ないし、道も単純だし、運転はたくさんした方が慣れるし、試験から間をあけない方が良いし、高速乗る練習もしないとどこにも行けない、ということはわかるのです。頭ではわかっていても、気持ちと身体がついていかないのです。そして、そのことを夫は理解できず、ただ単に私がまだ運転を怖がっているだけとか、怠けているだけだと思っているのです。

これは、帝王切開後2週間足らずで都心の運転練習をさせて頂いた悪夢を思い出しました。娘の退院直前で、安全に運転できるのは今しかないという勧めによるものでしたが、まだ降圧剤も飲んでいたし、どう考えてもよくないタイミングでした。未だにフラッシュバックに苦しみます。その後、シドニー同行で運転の必要がなくなり、帰国後夫が大型の車に買い換えるのにあたって、もう私は運転しませんと宣言して東京では練習していませんでした。

 

自分用の車を購入

夫には、「24時間、いろは坂(@日光)にいるような気分なんだよ!」と言っていたのですが、さすがに2ヶ月以上もそれが続いていると、何しろせっかちなので、明らかにじりじりしてきていました。多少波はあるものの、2ヶ月以上吐き気がしているのはこっちなのに‥。私が「運転する気になったら自分から言うから、車の話はしないで」と言っても、少し元気そうな様子を見せると翌週にはまた運転を勧めてくるという有様で(本人は善意でやってるつもり)、もうこれは逃げられないなと諦めました。

でも、夫の車で運転するのがどうしても嫌だったので(そもそも初心者に向かないような車が好きなので、私が運転し辛いのと、傷付けたり何かあったら嫌なので)、「自分の車を買ってから運転の練習がしたい」と申し出たところ、早くも3日後にはアパートの駐車場をもう一つ申し込んでくれました。

「せっかくお金払って駐車場借りてるから、早く車買わないとね」とまたつつかれるので、まだつわりが治まっていない9月末日の日曜日の午後、ついに「車を見に行く」と重い腰を上げました。それまでも、どの車を買うのか、と隙があれば車の話をされて、これにしようというところまで決めてはありましたが、車を買いに行くと決めたのは、もうそれ以上車の話をしたくなかったというのが本音です。

何度も書きますが、当時、2ヶ月間も車酔いが続いているような状態だったのです。どうか、車酔いしている人に、車の話をしないであげてください。24時間いろは坂なんですマジで。

 

さて、ディーラーで1割も分からない早口の英語を横にききながら、つわり対策用の飴を舐めてやり過ごし(交渉はもちろん夫)、試乗もせずに車を買いました。色だけは、黒は嫌と伝えましたが、他に特に自分の希望はありませんでした。日本から持ってきた自分の資産(の一部)は全てこれに費やしました。日本にいたら自分では絶対買わなかったであろう、四駆のSUVというらしい種類の日本車を購入しました。全体的に気に入ってはいるのですが、なんとナビがついていませんでした‥。

車選びについては、また別の記事を書きたいです。

 

納車が10月頭で、そこから実際に運転し始めるまで更に1ヶ月かかったのですが、長くなってしまったので、その2に続きます‥。

臨月超え

連休だった週末は、引越しの為の新居との往復でほぼ終わりました…。大きな家具や運びきれなかったものは後日業者に運んでもらうことにして、とりあえず新居で必要最低限のもので暮らし始めました。

そうこうしているうちに、妊娠22週目に入ったのですが、まだ折り返し地点とはとても思えない、お腹の大きさです。

二人目はお腹が大きくなるのが早い、らしいのですが、それにしても、大きい気がします。娘の臨月の時くらいは、すでにあるような気がします。病院で腹囲とか全く測らないからよくわからないのですが…。

 

そして、やっと体重計を買ったので昨日計ったところ、なんと、娘出産直前の体重を超えていました…。

元々、それほど体重が戻っていたわけではなかったものの、つわりで一時減ったことだし、あまり増やさないでいこうとしていたところでしたが、あっけなく突破してしまいました。食欲が戻り過ぎたかな…。

まだまだ先は長いのに、この調子ではどこまで大きくなるのか…。でも、考えてみたら娘は出産時2000gなかったので、次の子は妊娠高血圧症候群もなく順調に育てば、娘の倍くらいの体重で生まれてくる可能性もあるのです。大きいのは、順調な証拠なのか…。いずれにせよ、ダイエットは禁物なので、健康的に過ごすしかないですね。

 

15週頃から、お腹の皮膚がピリピリし出していたので、妊娠線用クリームを塗っています。アマゾンでよく売れているらしいクリームは、匂いが全くしなくてお気に入りです。

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あと、14週頃から、医師の助言の元、妊娠高血圧症候群を予防するためにアスピリンを少量飲んでいます。それから、妊婦用マルチビタミンと、DHAも自分で買って飲んでいます。

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領事館からの注意喚起のメール

アメリカは、本日、11月24日(第4木曜)の感謝祭(Thanks giving day)からクリスマスまで、ホリデーシーズンに突入する、らしいです。4連休に親戚で集まって七面鳥を食べたり、旅行へ行ったり。25日金曜日(Black Friday)は厳密には祝日ではないものの、みんな休みを取り、4連休にするようです。

 

ハロウィンと違って、感謝祭は日本のカルチャーに入っていくことはまずないのでは、と思うのですが(Black Friday のセールは定着しつつあるようですね)、どちらにしても、どこにいても、そういうイベント事には疎い我が家です…。

ハロウィンは、日本から帰国したばかりで時差ぼけでほとんど寝て過ごしてしまいました。まだ地域にとけこむような付き合いもないし、行くとしたらショッピングセンター位だったのですが、当日は大変な混雑だったようです。仮装した子ども達は、お店を回ってお菓子をもらえたとか。昼間も仮装した子ども達をちらほら見かけました。

 

我が家(というよりも夫)は、みんなが同じ日に何かを食べたり同じところに行ったりする(混雑する)こととか、迷信とか、意味もない宗教的な行為が嫌いなので、結婚してからこの方、そういう楽しみとはご無沙汰です。私は必ずしも嫌いではないのですが、行くと不機嫌になる人とあえて一緒に行こうとは思わないので、どうしてもというときは一人です。

そもそも、結婚式も実は挙げておらず、披露宴のみでした。宗教的な意味は無いとのことで、仏滅でした(笑)。神でも仏でもなく、ましてやキリスト教の神でもない、自分達で天に誓えばいいのでは?みたいな感じです。披露宴は家族の為に結構きちんと行いました(とても楽しかったのでやってよかったのですが)。

クリスマスは、私が飾り付けが好きなので、すると喜んでくれるのですが、うちの中でひっそり楽しむ程度で、お出かけはしません。(あえて行くならクリスマスに中華、とか逆張りの発想になります)

お正月も、初詣は最低3日からで、祈祷も無しです。毎年元日に親戚一同でご祈祷してもらっていた田舎出身の私からするとなんだか物足りないのですが…。

夫に言わせると、みんなで同時に何かをするのは、非効率的で不経済だから嫌いなんだそうです。コンピュータサイエンス的発想だな…とつくづく思います。もうこれは仕方がない。

 

何が書きたかったかというと、このように元々イベントを楽しまない我が家ではあるのですが、アメリカへ来てからより一層そういうお祭り気分を消沈させる出来事があります。

日本総領事館からの、テロの注意喚起メールです。

アメリカで何かお祭り騒ぎ的なことがある時期や、イスラム教の大事な行事がある時期などに、国際テロ組織が積極的にテロを行うように呼びかけているので人の集まるところや人混みなどは避けるように注意してください、と日本総領事館から日本人へ一斉送信されてきます。

これからのホリデーシーズンはショッピングセンターなどが週末ごとにごった返し、様々なイベントやパレードがあったりするので、行ってみたいのですが、実際怖くて行けなさそうです…。平日にチラ見してくるくらいかな。

 

ところで、こんな時期にまた引越しが決まってしまいました。夫のオフィスにより近い都市部に引越します。今のアパートは、都市部に近い割にのどかで良いところで、車の運転のリハビリにはなったし、英会話の練習も少し始めてはいたのですが、また一から生活の立て直しです。正直疲れるので、もうこれでしばらくは引越しが無いことを祈ります…(アメリカ来てから3回目)。英会話と、車の運転については、また書きたいと思います。

 

今さら過ぎる「シン・ゴジラ」の感想

今さらなのですが、日本へ帰った時に娘をホテルの託児所へ預けてまで夫婦で観に行ったゴジラについてです。

たいした感想は書きませんが、DVDが出てから家でじっくり楽しみたい方など、内容を少しでも知りたくない方はお戻り下さいね。

なぜこのタイミングで書くことにしたかというと、先日ランチをした日本人のお友達が全米公開期間中に観たというので、感想をきいたからです。私は日本で観た時に、日本で(しかも東京駅の近い日比谷で)観られてよかったなあと思った反面、アメリカで観てみたかったなあという思いもあり、最寄りの映画館ではどんな反応だったのか気になっていました。

 

 

自分の感想

ゴジラを知らなくても楽しめる、という前評判通り、いきなり観ても十分面白くてワクワクする、後味が悪くない良い映画でした。実は、ゴジラはなぜか第1作だけは観たことがあったのですが、それもまた良かったのかもしれません。でも、知らなくても十分だと思いました。

夫の影響で、「国家モノ」の映画やドラマを観ることが多くなってしまったのですが(スパイか軍人か警察か銀行員か政治家がだいたい主人公の話)、怪獣ものではなくてそういうので硬派な作風が好きな人はハマるのかなと思いました。ちなみに夫婦でハマった代表的なドラマは過去に「ハゲタカ」「外事警察(ソトゴト)」(←両方劇場版まで観た)「警察の血」などがあります。

あと、キャストが豪華過ぎて、予習無しで観て「あれ、この人あの人かな?まさかね?」と思って本当に出ていたのを最後に知る、という感じだったので、確かに何度か観に行きたくなるのも頷けます。

個人的には、最初に第二形態が遡上してきた川が、日本で最後に住んでいた自宅マンション付近を流れていた川だったのでもう最高でした。これまで住んできた区ばかりがよく出てきたので、何だか悲しいような、嬉しいような。まあ、ゴジラに壊されるとみんな嬉しいんですよね。そういうのがよくわかりました。

元国語教師としてやはり気になったのは牧教授の残した「春と修羅」ですが、これを「修羅」だけ取り出して議論するのはどうかなと思います。やはり、宮沢賢治の「自己犠牲」の思想があったのではないかと思うのですが。

娘はというと、託児所のいろいろなおもちゃで遊んだり、他の赤ちゃん(乳児)を眺めたりと、楽しんでいたようです。(全く振り返りもせずに入っていって、もちろん泣いたりしなかったとのことで、親は少しだけ寂しい…)

 

アメリカでのゴジラ

さて、ゴジラが公開されたアメリカ自宅の最寄りの映画館は、私が住んでいる市の隣の市で、人種の多様性に富んでおり、富裕層も多いところです。ここは、日本人も少数派ながら、割と多く住んでいます。

お友達が観に行った時は、映画館には人がよく入っていて、日本人というよりも現地の観客が多かったようです。

笑いが起こったポイントは、「さすが米軍だな」というところで拍手喝采。カヨコの「私が大統領になる頃に…」で失笑、だったとのことです。まあ…3世とはいえ、日系アメリカ人、しかも女性が大統領に当選する日はそうそう来るとは思われないでしょうね…この調子では。

字幕もだいぶはしょられていたとのことです。そりゃそうでしょう。米→日でもけっこうはしょられる(らしい)から、ましてやあの情報量では…。

 

英語について

カヨコの英語が物議をかもしている、という記事をいくつか目にしたのですが、私は普通に「すごい練習したんだろうな〜」と感心したレベルでした。英会話スクールの広告塔として、決して恥ずかしいようなものではなかったと思います。「ルー語」といわれてしまうのは脚本の問題だろうし。ただ、「ものすごく練習した英語」と、「ネイティブの英語」との間には、何とも表現のしようのない壁があると感じています。でもそれはどうしようもないものではないかと。カヨコが何かおかしいとしたら、たとえ日系3世であっても、アメリカ名門一族ならアメリカで教育を受けただろうし、英語ネイティブだろうに…練習した英語だね、というくらいのものですが、それは映画を観ているアメリカ人には特に変には感じなかったのかもしれません。いろんな英語に慣れているでしょうから、日系人だったらこんなもんかなくらいにしか思わないと思います。

逆に、日本人は海外の映画やドラマで日本人役の日本語がどう聞いても日本人の発音をしていないと、気になって気になって仕方なくなりますよね。どこかで書こうと思っていたのですが、米amazon制作で日本では非公開のドラマ「The Man In The High Castle」という、第二次大戦で日独伊の枢軸国側が勝った後の世界を描いたドラマがあります(原作はSF小説の古典で、ドラマは現在第1シーズン終了)。これも、あまりドラマを観ない私達夫婦(というか私)が珍しく二人で観ているドラマなのですが、日本とドイツがアメリカを分割統治している設定なので、日本人がたくさん出てくるわけですが、みんな日本人の日本語なので感心しています。(でも日本では絶対に人気出ないというか公開されることはないんだろうなあ、という内容です…日本は当然制作協力していないみたいだし、もちろん知っているような俳優も出てきません。日本は比較的まともに描かれているとは思うのですが。ドイツに比べたら…。)

 

 

ゴジラからだいぶそれてしまいましたが、夫は「シン・ゴジラ」のサントラまで買って目覚ましに鳴らすくらいにはのめり込んでいます。娘も朝からノリノリです。家族みんなで、DVDの発売を心待ちにしています。

 

3歳になったと主張する娘の2歳になってからのチャレンジ

この夏の終わりに2歳になった娘ですが、最近、自分は3歳だと主張します。「おかあさんといっしょ」に出てくる子どものチャレンジコーナー(歯みがきしたりパジャマを着たりする)に影響を受けて、「〜〜ちゃんちゃいでぇちゅ」と言うようになりました。しかも明らかに言い方がいつものしゃべり方ではなくて、モノマネをしているのです。あの、人前で気恥ずかしいながらもなんとかしゃべっている感じ、をマネしています。着替えたりする前に、たいてい「〜〜(←聞き取り不能)ちゃんちゃいでぇちゅ」と言ってから着替え始めます。毎回笑ってしまいます。おそらく彼女の持ちネタなんだと思います。

そうかと思うと、真剣な顔で「◯◯(自分の名前)、ちゃんちゃいだもん!」と主張。「2歳だよ。この前2歳になったんだよ」と言うと、泣いて全力で否定。本当に謎で面白いです。

 

そんな娘は、2歳になったのを境にいくつかチャレンジをしています。

まず一つ目は、トイレトレーニング。二つ目は、お箸です。

 

トイレトレーニング

2歳になる前から、「2歳になったらトイレでしようね」と言い続け、「お父さんがおまるをプレゼントしてくれるよ」と洗脳していたところ、おまるのプレゼントを喜んで、それ以来毎日またがっています。補助便座としても使えるおまるです。が、一度もトイレやおまるで出たことがありません。だいたい事後報告です。私自身も辛抱強く待てる体調ではなかったので、今はズボンをはいたまま、またがって遊ぶだけのものとなってしまっています…。本人がその気になったら、また再開しようかな、と考えています。

 

お箸

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引っ越す時に、日本で買ってきておいていました。「エジソンのおはし」です。2歳から練習できる画期的なお箸…。こんな便利なものはアメリカにはなかろう、と思って買ってきたのですが、大型日本(アジア)食スーパーに、おそらく全シリーズそろって売っていました…。棚一面に並ぶ「エジソンのおはし」シリーズ。結構お箸文化の民族のニーズが高いのでしょうか?何はともあれ、これから成長に合わせて買えるので安心しました。

実際使ってみたのは最近です。本人がお箸を使いたがるようになり、お箸であげると自分からは食べないものもおいしそうに食べるようになったので、これは!と思って出してみました。初日は、夕食を作っている間に娘に渡しておいて、「今日はおはしで食べようね〜」と話したら、最初は全く動かせなかったものの、しばらくしたらカチカチやっていて、夕食の時間にはもう食べていました。私も夫も驚きました。難しいと思われた白米までお箸で食べていました。

もちろんリングがついていて、元がくっついているからできるのですけれどね。しかし、後日、お箸で食べ物をつかんで遊んでしまうということに悩まされることに…。

 

以上、娘の最近のチャレンジでした。トイレトレーニングについてはまた進歩があったら書きたいと思います。

大統領……

やっぱり、このことに触れないわけにはいきません。米国に住んでいる身として。

 

選挙の翌日は、夫の職場でもそのことを話している人が多かったといいます。ただ、チームのメンバーは多国籍なので、選挙権がある人はあまりいなかったのでは、とのこと。

 

もちろん私たちにも米国の選挙権なんてありません。選挙権は、たとえグリーンカード(永住権)を手にできても得られるようなものではなく、シチズンシップ(市民権)を得ないといけないらしく、これがまたなかなかハードルが高いようです。我々は、日本の夏の参議院選挙にも参加できなかったので(渡米3ヶ月未満の為在外投票の手続きができなかった)、なんだかいろんなことについて、蚊帳の外に置かれている気分です。右傾化していく世界に対して、何もできないという。

 

我々のように、大統領選を見守るしかなかった移民は、ものすごい数になるのではと思います。そして、誰もが、この結果にため息をついたことでしょう。カナダの移民局のサーバーがダウンしたというし。「トランプが大統領になったら、日本帰国を本気で検討しないといけない」と夫が言っていましたが、それが現実のものとなってしまいました。それだけでなく、アメリカ国民の8年間に及ぶオバマ政権へのアンチテーゼをひしひしと感じる結果となったと思います。結局、アメリカってそういう国なんだよね、と思わずにはいられません。

 

外国人は外国人でも、観光客と移民は、全く違います。観光客は純粋にお金を落としていってくれる存在ですが、移民は、極端な言い方をすれば、国内で富を奪い合う競争相手です。アメリカにはたくさんのチャンスがあって、様々な国から、知識と経験やスキルを持つ人材が集まってきては、ビジネスを成功させ、良い暮らしをしている。一方で、取り残された人達は、自分たちはアメリカ人で、白人で、男性なのに、どうしてこんなにみじめな生活をしているのか、という行き場のない怒りを抱えていて、そういうものが移民とかマイノリティとかに現に向かっているということが恐ろしいと思います。

 

アメリカ国内では、アンチトランプのデモが起こっているそうですが、アメリカ国民がするべきことは、決まった後に抗議することではなかったはず。どうせヒラリーでしょって楽観視して投票しなかった人たちがたくさんいたはず。どんなに誰が反対しようが、トランプが正当な民主主義の手続きを経て選ばれたアメリカ国民の代表である大統領であることは揺るぎません。だから、この結果をアメリカ人一人一人が受け入れて欲しいなあと思います。

 

アメリカの大統領とは、どこかの国のように、地方と都市部の1票の格差が違憲状態であることを放置して居座っている与党の代表とは違うのです。

 

いや、もっとはっきりとした問題があります。今回の大統領選で、日本人の多くは「アメリカ人はバカな選択したよね〜」と嘲笑っているかもしれないけれど、全然ひとのことを笑っている場合ではないと思います。日本人だって、今の首相は相当ヤバイ、と良識ある人たちは(「反知性主義」って言われているんですよ?)言っていても、結局参院選で与党の圧勝を止められなかったわけです。私は都議会の女性蔑視の野次を何度でも蒸し返すつもりだし、絶対に忘れない。ヘイトスピーチもしばらく野放しにしていましたよね。それだけではない問題もたくさんあります。そういうのに何の疑問も持たずに「まあ、安倍さんなら景気良くしてくれそうだし〜」とか与党支持を新橋の街頭インタビューで答えている人なんかに代表される人たちは、「トランプなら何とかしてくれる!」と支持していた人たちと同じレベルだと思いました。

 

今回の米国大統領選は、自分も含めた日本人が「ひとの振り見て我が振り直せ」という言葉を思い出すきっかけになったと思います。

日本に一時帰国してきました。

先月まで、日本に一時帰国してきました。

約2週間の滞在の中で、事務的な手続きをいくつかこなさなくてはならず、なかなか慌ただしい日々でした。東京の家ももうないので、夫の実家にいた数日以外はホテル暮らしです。

関東周辺の夫の親族に会うので精一杯で、自分の実家(関西方面)へは帰らないことにしていました。5月に帰ったばかりでもあるので。今思えば、あのとき急遽でしたが帰っておいてよかったなと思います。

ただ、東京に住んでいる姉と姪っ子達に20分程度ですが会うことができ、期せずして母親に東京で会って食事まですることができたので、あと会っていないのは父親だけとなりました。また来年、下の子が5ヶ月くらいになったらゆっくり帰ろうと考えています。ていうか絶対に帰ります!欲を言えば1ヶ月くらい。実家に帰れば滞在費0円だし…。

 

さて、ほんの4ヶ月ぶりではありますが、一時帰国した日本(主に東京)でいろいろと感じたことがありました。

 

何でもおいしい!!

何はさておき、楽しみにしていたのは「食」でした。もう、特につわりの間中、日本で食べられるものの数々を夢見ていました。つわりが晴れてからは実際に食欲も出てきたので、食べ物のことしか考えられませんでした。コンビニで何気なく売られているものですら、その一つ一つが感動の美味しさなのです。今回の帰国では、食に関してだけは、「我慢」という言葉を忘れよう、と夫と誓い合って臨みました。その結果、寿司屋に4回行くなど大満足できました。その他、絶対に食べたかった・食べてよかったものを以下に列挙しておきます。

  • セブンイレブンのサラダ巻き・サンドイッチ・パスタ・デザート等
  • 吉野家の牛丼(あたま大盛り・生卵!)
  • 餃子の王将(何食べても美味しい)
  • 家系ラーメン
  • うな重
  • 焼肉
  • すき焼き(生卵!)
  • ホテルで懐石ルームサービス
  • ちゃんとしたお寿司やさんのお寿司
  • まぐろ好きには有名なお店のまぐろ丼

※生卵も、アメリカ(海外?)では食べられないものの一つ。

 

寿司天国

今回、寿司屋に計4回行ったわけですが、こんなに寿司に飢えていたのには、理由があります。今どき、「SUSHI」は世界中で愛され世界共通語となっており、もちろん在住市内外近郊でも美味しいと言われているお店は何軒かあります。

しかし、アメリカでは、妊婦の寿司(というか生魚)は、生肉と同様に禁止されているのです!これは、日本ではほとんど見られないらしい「リステリア」といわれる細菌が、母体を通して胎児にも感染することがあるらしいからだそうです。

日本では、マグロの摂取量のみ指導されていたと思うので、日本に行けば安全な美味しいお寿司を食べられるということだと考えました。本当に、気兼ねなく、豊富なネタ(特に青魚)のお寿司が食べられることの幸せを、お寿司と一緒に噛み締めた2週間なのでした。

 

日本で絶対にしたかったこと

1.美容院でのヘアカット

子どもを車に乗せて切ってくれるところで、親も切りました。娘をザクザクカットから解放してあげられたし、私も前髪ができて少し若返ったようです。

2.NHKスタジオパーク見学

子どものためのお出かけがあまりできなかった中で、なんとか行きました。娘がすごく喜んでいて、それまで興味が薄かった「みいつけた!」のコッシーの実物大人形と写真が撮れたので、大好きになったようです。

3.免税品ショッピング

最低金額が5000円からのところが多いので、ある意味爆買いせざるを得ませんでした。

※消耗品と耐久品は別計算なので注意が必要です!

4.シン・ゴジラ鑑賞

日本で、日比谷で、観られてよかった!でも、丁度全米公開もしていたので、アメリカで観たかった気もしました。

※ホテルの託児所を利用

 

日本人離れ?

今回、日本に帰って初めて、外国人に間違えられまくるという経験をしました。ホテルだけでなく、飲食店でも…。従業員の人に、まず英語で話しかけられてしまうのです。「Two? Or, one?」て、日本に帰ってきたんじゃ…?荷物を最小限に抑えるために、いつもの普段着しか入れてこなかったため、そのあまりに日本人離れしたスタイル(服装のこと)から到底日本人には見えなかったのでしょう。日本人て、みんなきれいな格好してますよね…。

 

何だかレジで物足りない…?

買い物が緊張せずにできる反面、何の会話も発生しないことに、少し物足りなさを感じたりもしてしまいました。これが普通だったけれども…。

 

子どもや育児に対する無関心

ひしひしと感じました。間違って平日夕方5時の地下鉄に乗ってしまったところ、優先席の前でも、子どもを抱っこしていても、ベビーカーたたんで持っていても関係なくもみくちゃにされた夫…。お腹の既に大きい私は一足先に座れたものの、誰も席を譲る気配がないのは、さすが日本だなと思いました。アメリカでは、絶対に誰か手伝ったり譲ったりしてくれます。サングラスかけて音楽きいてるお兄ちゃんでも。これにはいつも感動します。

 

日本=テーマパーク?

日本は、本当に素晴らしい国で、食、買い物、エンターテイメント、どれも質が高くてサービスも良いです(チップ払わなくても当然のようにやってくれるところが本当にありがたい)。

ただ、夫曰く、これはテーマパーク的な楽しさなのではないか。つまり、どれもが非現実的な世界であるから楽しめるのであって、自分が仕事をして、子育てをしながら生きていく世界だとは思えない、と感じたというのです。

なるほどそういう考え方もあるのかなあ、と思いました。少なくとも夫は、自動車通勤できて、仕事の仕方も自由なアメリカの方が合っているようだし、楽しそうです。

私の方は、よくわかりません。アメリカは、言葉に不自由なことには変わりないし、日本で普通にできていたことも10倍くらい労力が必要だし、日本が好きだし、日本語が好きだし、日本文化が好きです。でも、アメリカの生活が苦痛で仕方なくて1分1秒でも早く日本に帰りたい、というほどでもないのです。今必死に適応、というか、何とか楽しく生きていけないか、模索している状態です。日本にいたら味わわなくて済むような嫌な思いもします。でも、異文化という自分にとっての非常事態が、自分を成長させている気がするし、それは家族にとってもいい事なのかもしれない、と思い始めています。

 

まだ数ヶ月しか日本を離れていないのに、何だかいろいろと、自分自身も変化したのかなあ、と考えさせられた一時帰国でした。

 

日比谷のゴジラ

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