国語の教員でしたが、アメリカで子育てをして、日本に帰国しました。

高校の国語科教員を退職し、長女が1歳の時に渡米し、2022年に帰国しました。3人目も無事出産しました。

日本に一時帰国してきました。

先月まで、日本に一時帰国してきました。

約2週間の滞在の中で、事務的な手続きをいくつかこなさなくてはならず、なかなか慌ただしい日々でした。東京の家ももうないので、夫の実家にいた数日以外はホテル暮らしです。

関東周辺の夫の親族に会うので精一杯で、自分の実家(関西方面)へは帰らないことにしていました。5月に帰ったばかりでもあるので。今思えば、あのとき急遽でしたが帰っておいてよかったなと思います。

ただ、東京に住んでいる姉と姪っ子達に20分程度ですが会うことができ、期せずして母親に東京で会って食事まですることができたので、あと会っていないのは父親だけとなりました。また来年、下の子が5ヶ月くらいになったらゆっくり帰ろうと考えています。ていうか絶対に帰ります!欲を言えば1ヶ月くらい。実家に帰れば滞在費0円だし…。

 

さて、ほんの4ヶ月ぶりではありますが、一時帰国した日本(主に東京)でいろいろと感じたことがありました。

 

何でもおいしい!!

何はさておき、楽しみにしていたのは「食」でした。もう、特につわりの間中、日本で食べられるものの数々を夢見ていました。つわりが晴れてからは実際に食欲も出てきたので、食べ物のことしか考えられませんでした。コンビニで何気なく売られているものですら、その一つ一つが感動の美味しさなのです。今回の帰国では、食に関してだけは、「我慢」という言葉を忘れよう、と夫と誓い合って臨みました。その結果、寿司屋に4回行くなど大満足できました。その他、絶対に食べたかった・食べてよかったものを以下に列挙しておきます。

  • セブンイレブンのサラダ巻き・サンドイッチ・パスタ・デザート等
  • 吉野家の牛丼(あたま大盛り・生卵!)
  • 餃子の王将(何食べても美味しい)
  • 家系ラーメン
  • うな重
  • 焼肉
  • すき焼き(生卵!)
  • ホテルで懐石ルームサービス
  • ちゃんとしたお寿司やさんのお寿司
  • まぐろ好きには有名なお店のまぐろ丼

※生卵も、アメリカ(海外?)では食べられないものの一つ。

 

寿司天国

今回、寿司屋に計4回行ったわけですが、こんなに寿司に飢えていたのには、理由があります。今どき、「SUSHI」は世界中で愛され世界共通語となっており、もちろん在住市内外近郊でも美味しいと言われているお店は何軒かあります。

しかし、アメリカでは、妊婦の寿司(というか生魚)は、生肉と同様に禁止されているのです!これは、日本ではほとんど見られないらしい「リステリア」といわれる細菌が、母体を通して胎児にも感染することがあるらしいからだそうです。

日本では、マグロの摂取量のみ指導されていたと思うので、日本に行けば安全な美味しいお寿司を食べられるということだと考えました。本当に、気兼ねなく、豊富なネタ(特に青魚)のお寿司が食べられることの幸せを、お寿司と一緒に噛み締めた2週間なのでした。

 

日本で絶対にしたかったこと

1.美容院でのヘアカット

子どもを車に乗せて切ってくれるところで、親も切りました。娘をザクザクカットから解放してあげられたし、私も前髪ができて少し若返ったようです。

2.NHKスタジオパーク見学

子どものためのお出かけがあまりできなかった中で、なんとか行きました。娘がすごく喜んでいて、それまで興味が薄かった「みいつけた!」のコッシーの実物大人形と写真が撮れたので、大好きになったようです。

3.免税品ショッピング

最低金額が5000円からのところが多いので、ある意味爆買いせざるを得ませんでした。

※消耗品と耐久品は別計算なので注意が必要です!

4.シン・ゴジラ鑑賞

日本で、日比谷で、観られてよかった!でも、丁度全米公開もしていたので、アメリカで観たかった気もしました。

※ホテルの託児所を利用

 

日本人離れ?

今回、日本に帰って初めて、外国人に間違えられまくるという経験をしました。ホテルだけでなく、飲食店でも…。従業員の人に、まず英語で話しかけられてしまうのです。「Two? Or, one?」て、日本に帰ってきたんじゃ…?荷物を最小限に抑えるために、いつもの普段着しか入れてこなかったため、そのあまりに日本人離れしたスタイル(服装のこと)から到底日本人には見えなかったのでしょう。日本人て、みんなきれいな格好してますよね…。

 

何だかレジで物足りない…?

買い物が緊張せずにできる反面、何の会話も発生しないことに、少し物足りなさを感じたりもしてしまいました。これが普通だったけれども…。

 

子どもや育児に対する無関心

ひしひしと感じました。間違って平日夕方5時の地下鉄に乗ってしまったところ、優先席の前でも、子どもを抱っこしていても、ベビーカーたたんで持っていても関係なくもみくちゃにされた夫…。お腹の既に大きい私は一足先に座れたものの、誰も席を譲る気配がないのは、さすが日本だなと思いました。アメリカでは、絶対に誰か手伝ったり譲ったりしてくれます。サングラスかけて音楽きいてるお兄ちゃんでも。これにはいつも感動します。

 

日本=テーマパーク?

日本は、本当に素晴らしい国で、食、買い物、エンターテイメント、どれも質が高くてサービスも良いです(チップ払わなくても当然のようにやってくれるところが本当にありがたい)。

ただ、夫曰く、これはテーマパーク的な楽しさなのではないか。つまり、どれもが非現実的な世界であるから楽しめるのであって、自分が仕事をして、子育てをしながら生きていく世界だとは思えない、と感じたというのです。

なるほどそういう考え方もあるのかなあ、と思いました。少なくとも夫は、自動車通勤できて、仕事の仕方も自由なアメリカの方が合っているようだし、楽しそうです。

私の方は、よくわかりません。アメリカは、言葉に不自由なことには変わりないし、日本で普通にできていたことも10倍くらい労力が必要だし、日本が好きだし、日本語が好きだし、日本文化が好きです。でも、アメリカの生活が苦痛で仕方なくて1分1秒でも早く日本に帰りたい、というほどでもないのです。今必死に適応、というか、何とか楽しく生きていけないか、模索している状態です。日本にいたら味わわなくて済むような嫌な思いもします。でも、異文化という自分にとっての非常事態が、自分を成長させている気がするし、それは家族にとってもいい事なのかもしれない、と思い始めています。

 

まだ数ヶ月しか日本を離れていないのに、何だかいろいろと、自分自身も変化したのかなあ、と考えさせられた一時帰国でした。

 

日比谷のゴジラ

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