国語の教員でしたが、アメリカで子育てをして、日本に帰国しました。

高校の国語科教員を退職し、長女が1歳の時に渡米し、2022年に帰国しました。3人目も無事出産しました。

日本語教育についてのあれこれ その1

在米日本人にとって、育児する上で重くのしかかってくるものが、日本語教育だと思います。

私は未だに日本人以外のママ友、知り合いがいない状況ですが、ありがたいことに数は着実に増えていっています(行動範囲が広がったことが大きいです)。お話していると、まず何といっても話題になるのが、日本語教育です。

もう、色々と恐ろしいことを聞きます。

  • 両親が日本人で、家で日本語しか話していなくても、学校へ行き出すと子どもは英語しか話さなくなる(親は、家では英語を禁止するなど、徹底した態度で臨まないといけない)
  • 10歳過ぎまで日本で暮らしていても、1、2年で日本語を話したがらなくなる(←これは、私が思うに学校での人間関係も絡んでくる年頃だからだとは思います)
  • 両親が(日本人)大学教授で、家で一生懸命教えて土曜日に補習校に行かせても、ほとんど日本の学習内容は身についていない
  • 小学校高学年になると、日本語補習校についていけなくてやめてしまう子どもが多い
  • ある日、子どもが、日本語を話したくない(勉強したくない)と言い出す

…等々。

 

海外に住んでいると、勝手に「バイリンガル」になると思われることが多いようで、私も当初はそう思っていたのですが、実態は全く違います。英語の発音は良かったり、日本語も日常会話なら理解できるので問題なさそうに見えるのですが、実は、どちらも中途半端な「セミリンガル」になる可能性が十分にあるのです。

もちろん、「バイリンガル」が何を意味するのか、どこまでを目指すのか、というのは人によってまちまちで、家庭の数だけ方針があるのだと思います。

でも、大抵どの家庭でも、最初は、「どちらの言語でも大人社会で通用する言語能力を身につけてほしい」と願うのではないでしょうか。しかし、次第にどちらかを取捨選択しなければならない、という事態になる場合があるようです。そして、どちらを選ぶかというと、今後の生活や学習の基盤となる言語、ということになります。つまり、アメリカにいる限りは、英語になるのです。これは、心のどこかで覚悟しておかなければいけないと、最近では思っています。

「大人社会で通用する日本語」を身につけるには、何といっても漢字の読み書きが必須です。日本社会では、漢字ができないと、日本人として、いや人として認められない風潮が色濃くあるのではないでしょうか。例えば帰国子女でいくら英語が堪能でも、日本人の顔をして日本語を話しているのに小学生レベルの簡単な漢字が読めなかったり書き間違っていると、かなりバカにされると思います。(実際社会人になってから必死で漢字を勉強したという人の話を聞きました)

特に私なんかは、(元)国語教員ということもあり、ほんの一年前まではアメリカに住むなんて現実として考えられなかったし、自分の子どもが日本語を話すのは当たり前だと思っていたし、むしろ平均的な日本人よりは日本語や日本文化に親しみを持つように子どもを育てられるだろうと自負していました。

それなのに、自分の娘が最初に挙げたような状況になってしまったとしたら…どうしよう。

もう考えるだけで恐ろしくて、焦ります。

これは、日本国内で英語ができることと、米国内で日本語ができることが、当たり前ですが同じ価値を持たない、ということも関係しています。圧倒的に、後者の方がモチベーションが低くなりがちです。日本語ができて良いことなんて、ほとんどないし、むしろダサい、くらいに思われるのです(ついでに英語ができないのに学校に来る母親が嫌われたりするらしい…涙)。おそらくオタクのアメリカ人で、日本語少しできる人なんかは、たまにいるのですけれどね。

夫には、「日本語ができないことの、何がそんなに嫌なの?」みたいに言われるのですが、もう理性を超えた、本能的な恐怖だと思います。自分の子どもが日本語ができないというのは、自分自身のアイデンティティの崩壊と同義なのです。我が家は家庭内でも、これだけ日本語教育に対して温度差があるのです…。ましてやそれぞれ家庭ごとに色々な方針があるだろうことは想像に難くありません。

そして、意外なことに、この日本語教育について、より熱心なのは、「片方の親(特に母親)が日本人」の、国際結婚カップル親子だということに最近気づきました。

長くなってしまったので、その2に続きます…。

  

娘の日本語状況(2歳5ヶ月 在米7ヶ月)

娘の日本語

 

  • 娘2歳5ヶ月
  • 在米7ヶ月

 

娘の成長記録を、これからは言語にフォーカスして書いていこうと思っています。生まれてからこれまでの取り組みは、追々別の記事にすることにして、ひとまず、この2ヶ月くらいの成長を書きたいと思います。

 

家では…

我が家は夫婦共に日本人なので、家では日本語しか使いません。娘にももちろん日本語でしか話しかけません。ただ、単語レベルでは英語も少し教えています。絵本は、英語のものも借りてきているので、読み聞かせを多少はしています。英文を読んだ後に、日本語で説明しながら読んでいます(けっこうわからない単語があるので、予習必須です…)。YouTubeは1歳半頃から、日本語英語関係なく見ています。アメリカに来てからは日本のテレビ(Eテレ)も観ていますが、最近変化があったので後述します。以前書いたように、月、日、曜日の感覚を身につけられるように、現在取り組んでいます。

 

五十音

まずはひらがなだけですが、五十音表を見ながら、「あいうえお」の歌を歌って一通り言うことはできます。たまに、音程をなくして唱えていることもあります。また、「あいうえおのえほん」のほぼ全ページを自分で読む(?)ようになりました。大きな文字を指でなぞることもできます。本文はおそらくほとんど記憶してしまっているのですが、たまにヒントを得るように文字を見ていることもあります。

文字認識(読み)はもう一歩、という感じです。まだ形と音が一致するものの方が少ないくらいじゃないかな、と思います。

「あいうえおのえほん」を読み始めた頃の記録

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仮定・条件

「〜したら、〜できるよ」「〜たら、〜しようね」という、仮定や条件付けの内容を理解できるようになりました。おかげで、どうしても後回しになってしまう野菜や食べ慣れないものも、好きなものをおかわりする前に食べさせることができるようになりました。他にも、イヤイヤする歯磨きや、着替え、おむつ替えにも応用できます。

 

因果関係

「今〜(だ)から、ちょっと待っててね」のようなことを、自分で言うようになりました。「から」「だから」を使って文章を組み立てています。

 

Eテレ幼児向け番組…

朝の時間の一連の幼児向け番組(「みいつけた!」から「えいごであそぼ」くらいまで)を、渡米してから毎日夕食の準備時間に見せていたのですが、最近、飽きてきました…。YouTubeの方が良いみたいです。おそらく、自分で観たいものを選べて、次々と変えられるから。それから、自分が観たいDVDを持ってくるようにもなりました。やはり、現代っ子は、マスに向けて作られたコンテンツには見向きもしなくなるのでしょうか…。

 

おもちゃ動画…

YouTubeの中でもお気に入りは、以前は歌やEテレ関連だったのですが、最近はユーチューバー(?)の作っているおもちゃ動画をよく観ています…。おもちゃ自体を欲しがったりするわけではなく、ただ観て楽しんでいます。こういうのってどうなんだろう、と思っていたのですが、自分が遊ぶ時の参考になるらしく、動画を真似してごっこ遊びをしたり、遊び方のバリエーションが増えてきたりもしているので、まあいいのかな、と思ってしばらくは見守ることにしました。ちなみに、自分でiPadからYouTubeアイコンをクリックして観ています。本当に使うようになるのだな…と感心しています。

 

日本語教室

週に一回親子で参加する日本語教室へ行き始めました。「読み・書き」も、みんなと一緒に遊びながら触れています。せっかく行っているので、教室でやったことに関連することを、家でも一週間折に触れて思い出させたり、同じようなことをやってみたりしています。最初に書いた「あいうえおの歌」なんかは、教室で歌っているものです。(実は最近までは自作のあいうえおの歌でした…)

この教室へ行って勉強になったことは、絵本の文字を指でたどりながら読む、ということです。教材となる冊子が、親子に一冊配られて、みんなで声を出しながら指でなぞって読むのですが(漢字もバンバン出てくる)、指でたどることで、今どこを読んでいるかわかり、子どもも集中できるようになった気がします。それまでは、子どもが自分でめくりたいタイミングでめくろうとしてしまうので、なかなか全部を通して読むことが難しい本もありました。

自分自身もそういえば、小学校低学年のうちは、なぞりながら教科書を読んだ覚えがあります。映画の英語字幕を見ながら、英語を勉強するようなものかもしれません。

 

2歳の誕生日を迎えた時点で歌えている歌を、以前、記念に記録したことがありました。↓

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この時、日本語の歌だけで40曲くらいあったのですが、今はレパートリーが、少なくともその倍くらいにはなっていると思います。(もう数えていないのですが…)

にほんごであそぼ」のDVDも買い足し、古い日本語の歌詞にも触れています。

(「吾れ十有五にして…」、「じゅげむじゅげむ」、「うなりやベベン平家物語」(←祇園精舎の前半部分)なども歌うようになりました。)

人には「視覚優位人間」と、「聴覚優位人間」がいるとのことですが、娘は今の所完全に「聴覚優位人間」だと思います。耳で聞いたことの方が、よく理解できて、覚えるようです。私も完全に「聴覚優位人間」なので、遺伝かなと思います。あと、親の私がいうのも本当に親バカですが、娘は音感が良いと思います。歌の音程がとても良いです。

 

 

にほんごであそぼ たっぷり [DVD]

にほんごであそぼ たっぷり [DVD]

 

 

 

 ↑この「ありがとう」は、番組オリジナル曲の他、童謡がまとめて入っていて、とても良いです。

月・日・曜日

上で、娘は「聴覚優位人間」と書きましたが、それがよくわかったのが、この取り組みです。最初はスケッチブックを用意して読んでいましたが、一ヶ月続けたら(予想はしていましたが…)開くのに飽きてきてしまいました。ところが、復唱したり、自分で言うのが嫌になったわけではないらしく、夜寝る前に言うようになりました。なかなかやめずに寝ないので困るくらいです。日本語は日本語で連続して、英語は英語で連続して言う方が好きなようです。ただ、「今日は何曜日だった?」のような質問には、当てずっぽうなことが多いです。。

始めた頃の記録

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まとめ

娘の日本語力は、今のところ日本にいる平均的な子と、それほど変わらないのではないかと思います。よくしゃべっているし、文字も認識し始めています。それもそのはずで、まだ家の中でも外でも、ほとんど日本語しか使わない生活しかしていないからです。むしろ、ちょっと英語圏に住んだからといって、生まれてからこれまで必死に語りかけたり読み聞かせてきた日本語が無になることなどはない(なったらたまらないとは思いますが…)ということがわかり、ほっとしています。
ただ、何の言語でも、一つのハードルとなるのが「読み・書き」で、日本語は特にそれが難しい言語だと思います。だから、少しまだ年齢には早いかな、というくらいの取り組みをしていかなければ、今後、年齢相当の日本語力は維持できないと考えています。具体的には、少し早めに漢字に触れて苦手意識を持たないようにしていきたいです。とはいえ、聴覚優位の娘にはまだ興味も薄いことなので、様子をみながら進めていきます。日本語教室での取り組みを参考にしながら、自分なりに試行錯誤していきたいです。

 

保育園…

日本では、保育園の内定が通知される時期ですね。

思えば我が家は、二年前、オーストラリアで内定通知を手にしました。何だかこう書くと、すごく国際的な感じがするのですが、日本と日本語が大好きなだけの私の人生、どうなってしまっているのだろう…。↓

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3月末に日本に帰国してから、怒涛の入園、復職準備をし、産後復帰を果たしました。(頑張ったわりに、1年でワーママ生活が終わりを迎えるとは…。)つまり、娘は約1年間、日本で保育園生活をしたわけです。

 

保育園に通うことにしました

実は、うちの娘、結局こっちでもしばらくの間保育園に通うことにしました。幼稚園とか、保育園とか、習い事とか、いろいろ考えていたのですが…

見学して回っていた頃の記録↓

 

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結論として、日本語保育園に週2回通い、習い事に週1回行くことにしました。

こっちでも、保育園(特に日本人向け)は激戦という話を聞いていましたが、奇跡的にパートタイムで空きがあったことと、広い園庭もあり(他園と共用ですが、時間で区切っています)見学に行った感じが良かったことが決め手となりました。東京でも、認可と認証の大きな違いがこの「園庭」の有無だと思います。だから認可園が人気なのですよね。

今現在、優先するべきことは、何より娘が安全にのびのびと全身を使って遊んだり、色々な体験をすることだと夫婦で意見がまとまりました。都市部に引っ越したことによって、安全で広い公園に行くこと自体のハードルが上がり(徒歩で行けない)、私の妊娠によって公園遊びがなかなか実現できずにいることが一番の気がかりだったのです。

この保育園は、日本人スタッフの作った日本食の給食も出してくれるし、おやつも朝夕出してくれます。また、初日は一日の娘の様子をメールで写真付きで(しかもたくさん)送ってくれました。今後も、毎週全員にその週の報告を写真付きで送ってくれるようです。ただ遊んでいるだけではなくて、音楽や体育やアートの時間もある、とのこと。ありがたいです。

保育料が高いのが難点ですが(週2日なのに、東京でフルタイムで払っていた金額よりも高い)、優しい旦那様(鬼教官と同一人物)が快諾してくれたので、晴れて入園することができました。東京だったら、中途半端な時期に2歳児クラスに入るなんてまず不可能ですよね…本当にありがたいことです。

現地の人向けの保育園は、とにかく良い評判を聞くことがないので(先生は遊ばせているだけとか、ランチがピザとかマカロニチーズとかフライドポテトとか…)、何かと手厚くコミュニケーションも取りやすい日本人向けのところに行けて、良かったなと思っています。産後しばらくまでは通わせてもらって、3歳を過ぎたらまた幼稚園とか教育的なことは考えよう、とのんびり構えることにしました。

日本語教室の習い事も週一回行くことで、何かしてあげなきゃという親心の自己満足にはなるかな、と考えています。

 

 

 

 

 

 

ブログの方向性…。

2歳になるまでは、約1ヶ月ごとに、2歳になってからは約2ヶ月ごとに、記録してきた娘の成長ですが、これからはブログの方向性を考えて、日本語と英語の、言語の発達に特化して記事を書いていこうと思います。せっかく、元国語教員がアメリカに住むという因果な生活をしているので、その特徴をもっと出したいなと思っています。どういう需要があるのかは謎ですが…。

 

バイリンガルへ向けて

一応、私は子どもに日本にいる子ども達と少なくとも同等の日本語能力を身につけてほしいと願っているので、今後はそれへ向けた取り組みを書いていこう、いけたらいいな、と考えています。また、現地の学校へ行くことになると考えると、現地の生徒とも遜色ない英語での学習能力を身につけなければなりません。できるのか、果たして?

2歳目前まで日本で育った長女と、無事にいけばアメリカ生まれになる次女との違いも個人的には興味深いです。それから、こっちで育っている娘のお友達の様子などとも比較してみます。

 

生活の様子は、何かあればその都度

子どもの身体、心の発達については、あまり期間にこだわらず、気がついたらその都度書いて、育児記録として残していこうと思います。(その方がちょこちょこ書けて、ズボラな私は忘れないような気がします。)

 

以上、自分自身に言い聞かせるために、文字にしてみました。もちろん、その他愚痴やどうでもいいことも書きたくなってしまうのでご容赦ください…。

VBACチャレンジ希望です

第一子出産直後から愛読している漫画の一つに、『コウノドリ』(産婦人科医漫画)があります。Kindleで、新刊が出ていることに気が付いたら読む、という感じでのんびり読んでいます。妊娠中から読んでおけばよかったなあと後悔したくらい、良い漫画だと思います。

(ちなみに今現在「出たら読む」ことにしているのは、このコウノドリと、『どうらく息子』(落語漫画)と『キングダム』と『宇宙兄弟』くらいです。どれもこれも毎回涙必至の熱い展開です!)

さてこのたび、『コウノドリ』16巻が昨年12月に出ていたことに気がつき(Kindle版はタイムラグがあるのかもしれません)、購入して読みました。そうしたら、 TRACK46での話題が、「VBAC」でした。何とタイムリーな。自分の中でだけなのですが。

「VBAC(ブイバック)」とは、一人目を帝王切開で出産した母親が、二人目を下から出産することです。そういう呼び方をするというのを、私自身最近知りました。

私の強い希望、というわけでは特になくて、何が何でも次は下から!という意志もそれほど強くはないのです。実は。ただ、一人目を産んだ日本の病院がそういう姿勢で、妊婦自身に特別な問題がない限りはメスは入れないというのを徹底していたし、入院している間にも、VBACで産んだお母さんの話は聞いていたので、そういうものなのだという先入観がありました。

ところが、産後色々な人の話を聞くと、一人目帝王切開だと、二人目も帝王切開になるのが通常なようでした。このギャップは何なのだろう?と不思議に思っていました。

アメリカでも、医師にどのように出産したいか聞かれましたが、特に自然分娩を止める理由は無い、とのことでした。それで、何となく、VBACの方が「進んでいる」ような気がしたのと、自分の中の好奇心が不安にまさった、という感じでしょうか。先日の健診で、正式に説明を受けて、サインしてきました。医師に止められないでできるものなら、一生に一度はやってみたいと思ったのです。

漫画にも描かれていますが、もちろん無条件にできるものではなくて、手術の際にタテヨコどちらの方向に切ったかが重要だと言われました。外の傷自体は横なのですが、中の子宮も横に切られているかを、日本の産院のカルテで確認してほしいと言われました。そこで、まず電話してみたところ、そのような情報は電話でやりとりすることができないので、来院するしかないと言われました。(縦か横か知りたいだけなのに、飛行機に乗る必要があるの!?往復一人10万円です。本当にびっくりです。こちらの医師に直接連絡して下さいと言っても、ダメでした。)

10月に一時帰国した時に、予約で行ったのに3時間も待たされた挙句(1時間も待ちませんよね、と電話で確認したにもかかわらず…)、医師と話したのは10分ほどで、紙切れ二枚をいただいてきました。何とかならないものでしょうか。

(ちなみに、その産院は大病院で、ドラマ「コウノドリ」(未視聴)に協力していたみたいで、手術カルテをもらいに行った時、ドラマのポスターと一緒に出演者陣のサインが書かれた手術着?がガラスケースに入れられ展示されていました。)

 

話は漫画に戻りますが、私が意外に思ったのは、漫画ではVBACが割と否定的に描かれていたことです。何が正解とかは無い世界の話だとは思いますが、メスを入れることも、入れないことも、お互いリスクがある出産なのだなあということは理解しておきたいです。

VBACで大きなリスクとなるのは、子宮破裂です。健診の時に、医師にきいてみました。「陣痛中に、もし子宮破裂をしそうになったら、それはどうしてわかるのでしょうか?」陣痛の痛みの中で、子宮が裂けそうだというのがわかるというのは、どういう状況なのか、少なくとも私本人にはわからないと思ったのです。医師の説明によると、赤ちゃんの心音や、様々な計器の値から、母子の状態がわかるのだそうです。だから、危なくなったらすぐに帝王切開に切り替える、ということです。私は漫画のようにあまりこだわりはないので、もしそうなったら医師の判断に任せよう、と思いました。

 

産後の回復はどちらが早いのか?

一般的には下から産んだ方が回復が早いとされていますが、私の経験では、帝王切開しても、翌日にはトイレまで歩かされたし(癒着防止のため)、二日目からは自動販売機にジュースを買いに行ったりして(これが唯一の楽しみ)、何かと動き回っていました。骨盤が広がることがなく、会陰切開も無いので、歩いたり座ったりは自然分娩の人よりも楽に見えました。コツさえ掴めば。

術後の痛みが辛いのですが、傷の痛みと、後陣痛と、両方あります。私にはその痛みの区別がつきませんでしたが、朝の術後から、夜寝て目覚めるまでが痛かったです。つまり、長くても24時間程度です。一日中、可能な限りナースコールしてモルヒネを点滴してもらいました(それでも痛い)。陣痛だって1日かそれ以上かかる人もいるわけで、麻酔なしの陣痛はよりきついと思います。

お風呂に浸かれるのも、自然分娩の人よりは遅いですが、新生児育児でそんなにゆっくり浸かっている暇もないので、それほど苦にはならないと思います。

ただし、これらも両方経験してみないと実際のところは何とも言えませんよね。無事VBACできたあかつきには、ちゃんとした比較をしてみたいと思います。

 

コウノドリ(16) (モーニング KC)

コウノドリ(16) (モーニング KC)

 

 

 

 

妊娠高血圧症候群の予防

妊娠高血圧症候群

前回、一人目の妊娠の時に、臨月に入ってから妊娠高血圧症候群にかかり、36週目から出産まで入院しました。出産3日後に産院に提出したバースレビューをデータ化した過去のブログに大体のことが書いてあります↓

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妊娠高血圧症候群とは、妊娠していることが原因で起こる高血圧で、むくみが出たり、お腹の赤ちゃんが大きくならなかったり、ひどくなると母親がけいれんを起こし、意識不明になるということがあるそうです。治療は、「出産すること」しかないと言われました。実際に、娘は入院中の2週間ほとんど大きくならず、予定帝王切開で2000g未満で生まれてきました。出産後、へその緒が通常よりも細かったので、それが高血圧の原因ではないか、と医師から言われました。そんなのどうしようもないじゃないか、と思いました。

日本妊娠高血圧学会

 

日本の予防法

日本から持ってきた妊娠育児本を読むと、一度妊娠高血圧症候群になった人は、2回目もなるリスクが高いと書かれています。日本で通っていた婦人科の医師にも、「まあ、まずなるだろうね」と言われて愕然としました。

その本には、予防法として、「規則正しい生活」「適度な運動」「体重増加に気をつける」「ストレスを溜めない」とか、「塩分を一日7g程度にする」といったことなどが書かれています。

 

アメリカの予防法

ところが、アメリカで診てもらっている医師に相談すると、「体重制限」や「塩分」は、予防にはあまり効果がないと言われました(アメリカは体重増加にゆるい、というのは色々なところで耳にしますが、担当医も例にもれずそうでした)。

実際に高血圧になってしまうと、降圧剤を飲んだり塩分制限など普通の高血圧のような対処をする必要があるのですが、妊娠高血圧症候群は、なるときはどんなに気をつけてもなるし、ならないときはならない、というものだそうです。一人目で高血圧になった人も、二人目は身体が慣れてならないこともある、とも言われました。

最近の研究で、妊娠初期を過ぎた頃から毎日少量(規定量がある)のアスピリンを飲むと予防効果があるということがわかってきたらしく、それを医師に勧められたので、飲むようになりました。(頭痛薬は強すぎるので、毎日飲んではダメです!気になる人は、医師に相談してみましょう。自己判断で飲まないでくださいね。)

31週目の今現在も、毎日欠かさず飲んでいますが、調子は良いような気がします。体重は順調に最高記録を更新し続けていますが…。

思えば、一人目の時は妊娠中期からいろいろなサインが出ていました。過去のブログを振り返りながら、過去と現在の違いを思い出して、自分のために整理したいと思います。

 

前回の妊娠と今回の妊娠の違い

1 仕事をしていない

前回は胎盤形成に重要な初期に、まだ担任を持っていたので、ストレス量は今回は100分の1くらいになっていると思います。4月からは担任を外れたものの、授業は週に17時間、妊娠8ヶ月までやっていたので、かなり辛かったですね。一学期の考査作成、採点、成績出しまでなんとか自力で終えました。今の自分からはもはや考えられないです。妊婦がここまでする必要あるのか?と疑問すら感じます。何とかならないものでしょうか。何とかしたいですね。言えば何とかなったのかなあ…。(でも医師から診断書が出たり、特別体調が悪かったりしなければ、やってしまいますよね)

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今回の妊娠中唯一のストレスは、車の運転絡みくらいでした。あとは、慣れない生活環境や、娘のお世話ですが、あの頃に比べたら全く大したことはありません。今思えば。

 

2 頭痛がない

少量のアスピリンのおかげかもしれません。偏頭痛持ちでしたが、飲み始めてからほとんど気にならなくなりました。

 

3 かかとの痺れがない

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前回は、23週ごろからかかとが痺れて感覚がなくなっていました。今回はそういったことはありません。

 

4 手の指のむくみがない

前回は、かかとが痺れ始めたのとほぼ同時の22週ごろに、結婚指輪が入らなくなりました。太ったからかなと思っていましたが、これはむくみのためでした。今回はすでに体重がプラス10キロになっても、まだ入っています。

 

5 手の指の痺れ、痛みがない

前回は32週ごろから手根管症候群になり、指先の感覚がほとんどなくなり、臨月には朝起きると指の関節が痛くて手が動かせませんでした。仕事をしていないから、文字を書く機会もぐっと減ったので手首を使わなくなったからでしょうか。仕事では板書で手首を酷使していました…。バイオリンの練習もやる気になればできそうです。娘が周りでいたずらするので、あまり弾いていないのですが(しかも持って来たのはサイレントのみ)…。

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6 足のむくみがない

 前回は臨月直前に急に足がむくみ出しました。しかもひどいむくみでした。急に出てくるので、まだわかりませんが、今のところ大丈夫です。

 

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↑この記事を書いた翌日の健診で、即入院を言い渡され、入院、帝王切開、出産となりました。上に続く記事がこちら。↓

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このままいけば、大丈夫?

前回の即入院が言い渡された36週になるまでまだ気が抜けませんが、一人目の時に悩まされた諸症状は今のところ気になっていません。このまま行けたらいいのですが…。

毎日2歳の娘のことで頭がいっぱいで、生まれてくる子のことは、あまりじっくり考えられていないのですが、これから少し自分の時間が持てそうなので、お腹の子に向き合っていきたいと思います。

今年に入ってからの、月、日付、曜日の学習

「月」「日付」「曜日」の感覚

今年に入ってから、ちょうど区切りが良いので、娘に「月」「日付」「曜日」を教えることにしました。幼稚園に通うことになるかもしれない、というのも理由の一つでした。毎日がただ連続して流れていくだけのものではなくて、ある一定の規則があり、人々はそれに沿って生活しているのだということが理解できると、少し世の中がすっきりして見え、子ども自身が自分がやっていることを理解しやすくなるのではないかと考えたのです。

昨年末から、「あと○日で今年が終わって、1月から新しい年が始まるよ」と伝えていたのですが、何のことだかさっぱりわかっていなかったと思います。まあ、それでも伝え続けることって大切じゃないかな、と思いながら言っていました。

教材作り

1月に入ったら、カレンダーを見て日付と予定を確認しようと考えました。しかし、うちにある卓上カレンダーはどうも文字が小さいので、もっと大きなものはないかなと探してみましたが、あいにく手近なところでは見つからなかったので、できる範囲で手作りしました。

一緒にお話したり、歌を歌いながら色ぬりをして、我が家だけの教材になりました。家族の誕生日がある月は、そのことも書き込んであります。

教材と言ってもたいしたものではなく、ダイソー(本当にあって助かっています)で買ったスケッチブックに、マジックペンで「ひらがな」「漢字」「英語」の順番になるべく大きく文字を書き、余白にその月に因んだイメージを描いて、クレヨンで着色しただけです。作業時間は合計1時間くらいだったのではないでしょうか。あまり深く考えずに、思いついたものを描きます。

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(なるべく毎朝)読んでみる

カレンダーで今日の日付を確認した後、1月から12月までと、月曜日から日曜日まで(英語圏では日曜日から始まりますが)をスケッチブックで見ながら読みます。元旦から始めたこの習慣。忙しくない朝はやっています。欠かさずやっていますとは言えないところが恥ずかしいのですが、やらなきゃいけないと思うようなものでもないので、できそうな時に、本人がやりたければやっているという感じです。

最初はもちろん読めないので、親が言ったことを繰り返してもらっていました。すると、4週目に入った先週からは、自分でスケッチブックを持ってきて「つきのおべんきょうする」と言って、子どもが先に読んで、親に復唱させるようになりました。まだあべこべだったり英語は難しかったりするのですが、4月くらいまでは全部言えるようになってきました。ひなまつりやこいのぼりの歌を歌うのも楽しいようです。2月は節分ですね…1年前に保育園で豆まきの歌を習ってきて、少し歌えていてかわいかったのが懐かしい…。

幼稚園や習い事に見学に行くようになると、教室でも同じようなことをしていました。1年通してできれば、覚えられるのではないかなと思います。続けられれば、の話ですが…。

※幼稚園の1日体験で作ったお面をつけて「つきのおべんきょう」をする娘

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